人生は冒険かーイギリス、ドバイ、そしてシンガポール

10年間のイギリス生活を終えドバイに家族でお引越し。2人の男児の母。旦那さんはギリシャ人。

Brexit イギリスのEU離脱において今いるEU国民の行方は!?

みなさんこんにちは!

 

今日は待ちに待った金曜日〜。仕事の後はとっても気持ちいい開放感です。

 

日本のニュースでも報道されていると思いますが、本日メイ首相が保守党を辞任し、ますますBrexitの行方が分からなくなってしまっているイギリスです。

 

私は政治はとーっても苦手なのでポリティカルな話題は全く書けないのですが、これは自分の身に起きたことなので記事にしたいと思いました。

 

今からちょうど3年前、2016年の6月、産まれたばかりの次男の高熱が続き2日ほどの入院の付き添いをしていた時でした。

国民投票ブレグジット派の勝利のニュースが飛び込んで来て、日本の友達からもどうなるの!?大丈夫!?といったメッセージがリアルタイムで届いたりもしました。

 

そうなのです、私たち家族 (正確に言うと旦那と私と長男)は旦那がギリシャ人であるためイギリスではEU国民として扱われているのです。つまりBrexit が決行されればイギリスに今まで通り住むことができなくなるかもしれないということです。

 

その時は次男のことで大変だったのでそれどころではなかったのですが、頭の片隅で、多分だいぶ先のことになる、そしてまっ追い出されることはないでしょうと楽観的に捉えた記憶があります。

 

そして予想通り2年が経ち、3年が経ち、そしてまだどうなるか決まっていない、笑。

でもイギリスってこんな国です。いろんなことが遅れるのは当たり前。

 

 

でもこの数ヶ月はちょっと考えてました。

 

イギリスに住んで10年くらいになりますが、なんとなく今までの経験からこの国は人道じゃないことはしない、だから直接今いるEU国民を追い出すなんてことはしない、というかできないという確信はありました。

 

でも、これも今までの経験から、もしかしたらVISA申請料をものすごく高額に設定してくるかもしれない、と思いました。例えば1人1000ポンド(15万円くらい)とか。

そしたらうちは3人分だから45万円くらいかかったら痛いなぁとかちょっと思ったりしてました。

 

この10年私はVISAの申請を定期的にしてきたわけですが、結果一度も問題はなかったものの、やはり大変でした。 提出しないといけない資料(給料明細、住所証明5年分とか)が沢山あり寝ないで集めたりしてました。

それにいつもエージェンシーを通して行なっていたのでその費用も毎回1000ポンドくらい支払っていたし、申請期間(私は大抵いつも3ヶ月くらいでしたが)はパスポートが取られてしまうので国を出ることができないので不安でした。

 

つまりVISAの申請ってかなり「おおごと」だったし審査もけっこう厳しく行われていたのです。

 

だからちょっと思ってました。

 

イギリス総人口の約5%(300万人くらい)を占めるEU国民、プラスその家族が一度にVISA申請をしたらホームオフィスはいったいどうなっちゃうんだろう、こんなにいっぱいのアプリケーションを一度に誰が処理するんだろうかと他人事ながら心配していたのです、笑。

 

 

そしたらなんと今年の3月に提示された方法とは!

 

 

スマホに〇〇アプリインストールしてパスポートの写真撮って送ってちょうだい」

 

 

えっ!?そ、れ、だ、け???

 

 

そう、本当にそれだけだったのです。ま、その他ちょっとした証明書の添付はありましたが小一時間で3人分のアプリケーション申請終了。

 

そして3日後、3人とも Indefinate Leave to Remain つまり「永住権」を取ることができたのです。

 

 

これはちょっと驚きでした。めちゃくちゃ簡単に済ませたなぁ〜というのが正直な印象です。

 

つまり予想するに今年の3月以前にイギリスに入り住み始めたEU国民はほぼ全員「永住権」もしくは「プレ永住権」を取得でき、もう今いる人たちはどうでもいいや、いたければずっといて下さいと半分ヤケになったかのように永住権を渡したのです、笑。

 

 

私としてはこれはタナボタでした。

Brexitのお陰でただで永住権が取得できたのです。

ちょっとおもしろいですよね。

 

 

ちなみに私のオフィスのイギリス人たちでbrexit 賛成派の人は誰一人いません。そのうちのひとりはかなりお怒りでこんな国から出たいとまで言っていました。

人それぞれですが自分たちの子供の未来を考えてぜひ残留してほしいと考えている人も多いようです。将来ヨーロッパで活躍したいと考えた場合選択肢が狭まるのはイギリス人自身であるわけですから。

 

まぁそうは言ってもイギリス人は交渉の達人。

きっと納得のいく deal にたどり着くことができますように。

 

 

ではみなさんよい週末を!